臨床で多く遭遇する 症状の1つが、背部(腰痛)や殿部痛です。
とても 原因も多く難しい痛みですが、トリガーポイントによる関連痛を知っていることで解決できるケースも多いです。
例えば 腰椎ヘルニアと言う診断がついていても、 痛みの原因はトリガーポイントだったと言う事はすごく多いです。
特に腰痛はトリガーポイントで症状が出ていることが多いよ
トリガーポイントを知っているだけで、腰痛や臀部痛の改善率が大きく変わってくると言っても過言ではありません。
トリガーポイントの基礎について詳しく知りたい方は以下を参照下さい。
そんなわけで本記事では上肢痛に関わるトリガーポイントを筋肉別に紹介していきます。
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腰背部痛に関わるトリガーポイント
腰背部に痛みを送るトリガーポイントは以下になります。
腸腰筋
腰部・下肢痛、痺れでは必ず診ておきたい最重要の筋肉。
関連痛領域は下部胸椎〜仙腸関節までの傍脊柱部、殿部の上方、大腿前面・鼠径部です。
腰部疾患の患者さんの訴えとして、よく聞かれる部位と似ていますよね!
この腸腰筋によって関連痛が出ているケースは多く、しっかりと診ておきたいですね!
腹直筋
腹直筋は身体前面の筋肉ですが、背部に痛みを送ります。
関連痛領域は背部です。この他にも腹部全体や陰部付近にも痛みを送ります。
シックスパッドを目指していわゆる腹筋運動をしているとトリガーポイントが形成されやすくなります。
虫垂炎などの内科疾患の症状(痛み)とも類似していますので注意が必要です。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背部の様々な部分に痛みを送ります。
関連痛領域は背部に各所。さらに殿部にも痛みを送ります。
トリガーポイントの好発部位はTh6,Th11,L1,L4,L5になります。
横隔膜
稀ではありますが横隔膜のトリガーポイントもあります。
関連痛領域は胸郭の下縁部分になります。
トリガーポイントは横隔膜のどこにでも形成されます。
殿部・下肢後面に関わるトリガーポイント
殿部・大腿後面に痛みを送るトリガーポイントは以下になります。
大殿筋
この大殿筋も腰部疾患では必ず診ておきたい筋肉になります。
関連痛領域は仙骨周囲や坐骨結節周囲など殿部全体に痛みを送ります。
殿部全体の関連痛に関わってきます。この部分も訴えとして多いですよね。
中殿筋
中殿筋も腰痛を診る際にはチェックしておきたい筋肉になります。
殿部や大腿外側〜膝まで痛みが出ている場合には可能性が高くなります。
関連痛領域は腸骨稜、仙骨周囲、殿部になります。
小殿筋
小殿筋の関連痛の特徴は、坐骨神経痛と似た症状を出すこと。
足部まで関連痛が出ることも特徴になります。
関連痛領域は殿部下部〜大腿後面〜下腿後面、殿部下部〜大腿外側〜膝〜下腿部になります。
腰方形筋
腰部〜殿部に痛みを送る筋肉として高頻度に出現するトリガーポイントです。
関連痛領域は殿部、仙骨辺縁、股関節外側になります。
好発部位は第12肋骨と脊柱起立筋の交点、腸骨稜上縁と脊柱起立筋の交点になります。
梨状筋
梨状筋の関連痛も坐骨神経痛と間違われることが多いです。
関連痛領域は殿部〜大腿後面、仙骨辺縁になります。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背部だけでなく、殿部にも痛みを送ります。
脊柱起立筋由来の殿部痛も見逃されやすいためチェックが必要です。
関連痛領域は背部の各所で、さらに殿部にも痛みを送ります。
トリガーポイントの好発部位はTh6,Th11,L1,L4,L5になります。
ハムストリングス
内側ハムストリングスが殿部に、外側ハムストリングスが膝窩に痛みを送ります。
坐骨神経痛と間違われるトリガーポイントになります。
関連痛領域は膝窩部、殿部の下部になります。
股関節前面・鼠径部に関わるトリガーポイント
股関節前面・鼠径部に痛みを送るトリガーポイントは以下になります。
腸腰筋
大腿前面や鼠径部に痛みがある場合にはまず疑うべき筋肉になります。
関連痛領域は下部胸椎〜仙腸関節までの傍脊柱部、殿部の上方、大腿前面・鼠径部です。
縫工筋
縫工筋の走行に沿って大腿前面に痛みが出ます。
関連痛領域は縫工筋に沿った大腿前面、膝内側です。
中間広筋
中間広筋は大腿中央部に痛みを送ります。
関連痛領域は大腿中央部、時に膝にまで出現します。
長・短内転筋
内転筋は鼠径部痛がメインになります。
関連痛領域は鼠径部、しばしば膝内側、下腿内側になります。
股関節のこわばりを生むことも特徴です。
以上が背部・殿部痛、鼠径部痛のトリガーポイントです
背部・殿部痛、鼠径部痛以外のトリガーポイントに関しては、こちらの記事を参考にどうぞ!
背部・殿部痛、鼠径部痛に関わるトリガーポイントまとめ
いかがだったでしょうか?
本記事では背部・殿部痛、鼠径部痛に関わるトリガーポイントについて紹介しました。
背部・殿部痛は神経など様々な要素がありますが、トリガーポイントを知っておくことで改善率が上がります。
トリガーポイントを見つけるのも難しいですが、どんどん臨床で試してみて下さい!
最後までお読み頂きありがとうございました!