腰椎疾患の患者さんって、体幹伸展(後屈)で腰痛を訴えたり、体幹伸展で症状が再現される人って多くいますよね!?
むしろ健康な私たちセラピストでも、体幹伸展(後屈)では腰痛が出ちゃう人も多くいます^^;
そんな体幹伸展時の腰痛ですが、なかなか改善しにくく厄介ですよね。
実は私も体幹伸展時の腰痛を訴える患者さんって、苦手でした。。
でも体幹伸展に必要な身体の構成要素をしっかりと考えて、患者さんのリハビリをしていくことで改善できるケースが増えてきました。
この記事では、体幹伸展時に必要な身体の構成要素とリハビリでのアプローチ方法についてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみて下さい (^◇^)
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体幹伸展に必要な3つの要素
腰痛が出現せずスムーズに体幹伸展を行っていくには、身体の動きの中で3つの要素が必要になると考えています。
細かく診ていくと、他にも数多くの要素が必要ですけど、この3つを押さえておくと多くのケースに対応できてきます。
①椎間関節の柔軟性
体幹伸展時の腰痛では、まずは椎間関節の柔軟性(拘縮がないか)をチェックしていく必要があります。
ある一部分の椎間関節の柔軟性が低下した状態では、その部分だけで伸展動作が行われる様になり、腰痛へと繋がっていきます。
椎間関節の柔軟性は必ずチェックしておきたいポイントになります。
特に小中高生や、腰部脊柱管狭窄症の患者さんでは、この椎間関節が拘縮していくケースが多い印象です。
詳しくは下の記事に、アプローチ方法などもまとめましたので、ぜひ参考にしてみて下さい!

②骨盤の前方移動(股関節伸展)
体幹伸展では、脊柱の動きに目が行きがちになりますが、骨盤が前方に動くことが重要になってきます。
むしろこの骨盤の前方移動が出ないと、脊柱だけの動きになってしまい、局所ストレスを強めて腰痛へと繋がります。
この骨盤の前方移動を作り出すのは、股関節の伸展です。
腰部疾患の方では、この股関節の伸展が出にくくなっているケースが多くあります。
つまり、股関節の屈曲拘縮の状態ですね(程度の差はありますが…)。
股関節伸展の可動域を獲得していくためには、以下の筋の柔軟性が必要になってきます。
・腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)
・大腿四頭筋
・大腿筋膜張筋
上記部位の柔軟性を改善し、股関節伸展の動きを獲得していく事が重要になります。
いきなり上記の筋をストレッチするだけでは効果が乏しいので、前段階として滑走不全を改善しておく事が望ましいです。
具体的なアプローチのポイントは…
さらに。
筋群の柔軟性でけでなく、骨盤の前方移動時には、大腿四頭筋には遠心性の収縮形態が求められます。
この大腿四頭筋の遠心性収縮を高めるポイントは…
前脛骨筋です!
アナトミートレインのスーパーフィシャルフロントライン(SFL)からも、大腿四頭筋と前脛骨筋は連結しています。

SFL
ですから、前脛骨筋の緊張が高いケースでは、大腿四頭筋の筋機能が低下しているケースがあります。
そのため、大腿四頭筋の遠心性収縮を獲得するためには、前段階として前脛骨筋の柔軟性を獲得しておくと良いです!
③頚椎の伸展
脊柱は全体でバランスを取りながら動きを作り出しています。
さらに人の動きは…
目線の動き → 頚部の動き → 胸椎の動き…
この様に目線や頚部の動きなど、より身体の上位の部位の動きから生じていく事が多いです。
特に動きとしてまず大きいのが、頚部の動きです。
体幹伸展時に、頚部の伸展が制限されてしまうと、カウンターとして腰椎の過剰な動きを誘発してしまい、腰痛へと繋がります。
詳しくは別記事にまとめました。
アプローチ部位なども載せていますので、ぜひ参考にしてみてください!

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まとめ
いかがでしたでしょうか?
腰痛が出現せずに、スムーズな体幹伸展を行うためには3つの要素が必要です。
①椎間関節の柔軟性
②骨盤の前方移動(股関節伸展)
③頚椎の伸展可動性
まずはこの3つの要素がしっかりと獲得出来ているかを確認してみてください^ ^
体幹伸展時に腰痛が出ている患者さんでは、どこかでエラーが起こっていると思います。
最後までお読み頂きありがとうございました!