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腱反射、確認していますか?運動器疾患の鑑別に必要な腱反射について解説

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打腱器を使っての腱反射…学生さんや新人セラピスト、脳血管疾患を担当するセラピストの方は腱反射を初期評価として確認する機会は多いと思います。

しかし外来の運動器疾患をメインに担当されているセラピストはどうでしょうか?

もしかすると久しく打腱器すら触っていないという方も多いのではないでしょうか!?

腱反射の確認は運動器疾患でも有効です!特に脊柱疾患の鑑別には必須と言えます。

この記事では運動器疾患における腱反射についてお伝えしていきます。

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目次

腱反射とは…

まずはじめに腱反射について簡単に。。

腱反射とは、骨格筋の腱を打腱器などで叩いて筋に急激な伸張を加えたときに起こる反射(伸張反射)です。

腱反射亢進はその中枢より上位運動ニューロンの障害を、腱反射の減弱ないし消失では反射弓の障害を考える。

膝蓋腱反射

膝蓋腱反射を例に説明します。

膝蓋腱を打腱器で叩くと腱が急激に引き伸ばされます。

すると膝蓋腱と繋がっている大腿四頭筋も急激に伸ばされます。

これにより大腿四頭筋内の筋紡錘が刺激され、その刺激が感覚線維であるⅠa線維に伝えられ、その情報が脊髄において直接α運動ニューロンを刺激し、大腿四頭筋の収縮を起こします。

その結果、膝関節の伸展が起こります。

臨床でよくあるケース

外来の整形外科では、問診や画像所見を元に診断がなされます。

特に画像診断は重要視されます。

ある程度の年齢になれば、個人差・症状の有無に差はあれど筋・骨格系には何らかの変性が生じると言われていますので、画像所見で何らかの異常所見があがってきます。

そのため例えば殿部や下肢に痛みや痺れを訴えるケースでは、「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」と診断されることが多くあります。

しかしリハビリのオーダーが出て問診を進めていくと、画像上の異常部位と患者の症状を訴える部位とデルマトームが一致しないケースには頻繁に遭遇します。

皆さんもこういったケースに遭遇したことはあるのではないでしょうか?!

こういったケースでは、本当に診断された病名由来の症状なのか、また違う原因由来の症状なのかを鑑別していく必要があります。

そこで必要となってくるのが『腱反射』です!

もちろん他の鑑別テストも行い総合的に判断しますが、その鑑別方法の一つとして腱反射が重要になります。

腰部疾患におけるその他の鑑別方法は以下を参照して下さい!

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運動器疾患における腱反射

運動器疾患では腱反射は、『減衰 or 消失』します。

例えば…

L4レベルでの腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症では、膝蓋腱反射は減弱or消失します。

S1レベルでの腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症では、アキレス腱反射は減弱or消失します。

上記のようにL4やS1の腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の診断がついた場合には、膝蓋腱反射やアキレス腱反射を確認し、減弱or消失しているかを確認する必要があります。

臨床ではそのように診断されていても、腱反射は意外と正常なケースも多くみられます。

そのため腱反射の確認は必須と言えます!

是非、普段のリハビリの初期評価に腱反射を加えてみて下さい ^ ^

おわりに

運動器疾患の鑑別に必要な腱反射についてまとめました。

リハビリで患者さんの症状の改善率を高めるためには、原因の鑑別をしっかりと行うことが重要です。

是非、腱反射を加えて鑑別の精度を高めてもらえればと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました!

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