4月になり今年も多くの新人セラピストが病院・クリニックなどで臨床をスタートしていると思います。
私も新人の頃を思い出すと…社会人生活に大きな期待と不安を持って日々を過ごしていました。
自分がこれからどれくらい成長できるのか、どのように日々の臨床をしていけば良いのか…などなど不安を抱えていました。
きっと新人の皆さんも同じ思いを抱いているのではないでしょうか?!
この記事ではPT10年目迎えた理学療法士の私が考える、成長のために新人の頃にしておきたいことをお伝えしていきたいと思います。
皆さんのこれからのPT人生の役に立てばと思います♪( ´▽`)
この記事の目次
新人セラピストが成長のためにしたい5つのこと
私が新人セラピストの皆さんが成長していくためにしておいて欲しいことをお伝えしていきます。
患者さんや同僚、他職種への挨拶や礼儀などは基本的なことなのでここでは省きます。
1.臨床で「なぜ」という疑問を持ち続ける
これはめちゃくちゃ重要です!
これから始まる臨床の中で、数多くの「なぜ」という疑問にぶつかると思います。
分からないことが多くて嫌になるかもしれませんが、その「なぜ」という疑問を持つことはめっちゃ大切なことです。
でもこの「なぜ」という疑問無くして成長はあり得ません!
なぜならその臨床で生まれてくる「なぜ」という疑問を教科書を読んだり、同僚・先輩に相談したりして仮説検証を繰り返すことで、一つずつ解決し自身の中でデータとして積み重なり、臨床力が高まっていきます。
そうしていく事で少しずつ対応できる患者さんの数が増え成長できるからです!
ですから分からないこと、疑問を持つことは恥ずかしいことではないのです。
臨床では…
「なぜ…ここの関節に痛みが出ているのか?」
「なぜ…この筋肉は硬くなっているのか?」
「なぜ…同じ疾患なのに症状の訴えが違うのか?」
「なぜ…この動きができないのか?」
どんどんこういった「なぜ」という疑問を持ち続けて下さい!
常に「なぜ」という疑問を持ち続けることが重要ですが、臨床を重ねていくことで自分のリハビリの流れが良くも悪くもルーティン化してしまう傾向があり、臨床で「なぜ」という疑問を持たずに過ごすことも多くなってきます。
そうなると成長スピードが鈍化してしまいます。
常に臨床の中で「なぜ」という疑問を持ち解決していくことは成長には欠かせない要素だと考えています。
2.学びを習慣化する
国家試験に合格して晴れてセラピストになっても、まだまだ学んでいくことは多くあります。
むしろセラピストになってからがスタートです!
前述の「なぜ」という疑問を解消するためにも学びは必要です!
セラピストを続ける以上は学びを止めることは、成長を止めることに繋がります。
そしてそれは患者さんの回復を阻害することにも繋がりかねません。
これからのセラピスト人生では、今までの試験勉強のように短期集中での学びではダメです。
常に学び続けるスタンスが重要になります。
オススメは1日の中で教科書を読む時間、治療技術を練習する時間を決めて習慣化することです。
私も新人の頃から始業前の空き時間には必ず教科書を読むようにしていました。
また終業後には同僚を掴まえて治療技術の練習、就寝前にも必ず教科書を読みその日に感じた臨床での疑問を解決するように努めました。
このように1日のスケジュールの中に学びの時間を組み込み、それを繰り返していくことでそれが習慣化して当たり前になってきました。
その学びの時間が1日にしたらわずか30分とかであっても…
・1週間で30分×7日=210分(3時間半)
・1ヶ月で30分×30日=900分(15時間)
・1年で30分×12ヶ月=10,800分(180時間)
1日の時間としては少なくとも積み重ねていくことで多くの時間を学びに当てることができます。
もちろん1日の学びの時間が長ければその分トータルの時間も多くなりますよね!
習慣化できればそれ程苦ではなく、当たり前になりますのでぜひそのフェーズまで習慣化できると成長できます。
3.目指すべき分野や目標を見つける
これもめちゃくちゃ重要です!
結局、自分が目指すべき分野や目標がハッキリとすることで成長は一気にスピードアップしていきます!
何となく全ての疾患や分野を幅広く経験する方が良いという流れがありますが、ただ漠然と幅広く学ぶよりは個人的には対象とする疾患や分野を絞っていくことで、その疾患の流れや分野の傾向や特徴を掴め成長していけると感じます。
そして何より目標(ゴール)が定まることで、現在の自分の立ち位置が明確となり、目標とするところに辿り着くためには現在の自分に何が必要か、何を学ぶべきかが分かってきます。
と言っても入職してすぐに目標や自分の目指すべき分野はなかなか決めれないと思います。
まずは日々の臨床を大切にしながらも目標や目指すべき分野をみつけていければ良いのではないでしょうか!。
4.信頼できる先輩をみつけ、相談するクセをつける
就職した職場ではまず信頼のおける先輩をみつけましょう!
臨床での悩みを相談できる先輩がいることは成長には欠かせません!
臨床の悩みだけでなく、新たな知識も教えてくれるでしょうし、セラピストとしてのイロハを教えてもらえると思います。
さらにその相談をするという行為はアウトプットです!
知識・情報をインプットするだけでなく、相談の際に患者さんの情報や自分の臨床推論を他者に伝えることで、自分の考えが整理され知識として定着してきますので、とても良い機会にもなりますのでオススメです。
特にちょっとした事でも相談のしやすい新人の頃から積極的に関わっていくことは大切です!
経験年数を重ねる後輩がどんどん入ってくると相談しにくくなって、結局自分の中でだけで解決しようとして答えが見つからず悶々とした日々を過ごすことになってしまいます。
相談することは恥ずかしい事ではないので、どんどん相談していきましょうー!
5.情報のアンテナを張りまくる
現代ではSNSやインターネットを通して多くの情報が得られます。
正直、そういった媒体を通じてリハビリの勉強も十分にできる時代になりました!
もう時間とお金を掛けてセミナーに行かなくても十分に情報を取りにいくことができます。
しかしそういった情報が入って来なければ当然学ぶことは出来ません。
ブログやYoutube、各種SNSなどを通じて最新の情報が入ってくるようにしておきましょう!
これからはこの情報がどれだけ手に入れれるかが重要になってきます。
情報の取れる人と取れない人では成長のスピードみ違ってきます!
twitterなどのSNSもめっちゃ勉強になりますよ!


※ただ情報も正確なものと不正確なものがありますので、そのあたりの選別には注意しましましょう!
6.引き出しは多く持っておく
リハビリ職では職人気質が強く一生を掛けて治療技術を高めていくと言うイメージが強く、一つのアプローチを極めていくのが良いと言う風潮があります。
もちろんそれは大切ですし、ちょっとやそっとで治療技術を習得できるものではありません。
常に治療技術を高めていく努力を続けていく必要があります。
しかし臨床では様々な症状の患者さんに遭遇します。
ですから一つの治療技術だけで対応できる患者さんもいれば、対応できない患者さんもいます。
一つの概念・治療技術で対応できなくても、他の概念・治療技術では対応できるケースも多くあります。
結局は患者さんの症状が改善したり、退院して生活が送れるようにすることが大切です!
患者さんを良くできなければ、我々セラピストの存在価値はありません。
ですからやはり臨床では、一つの治療技術に固執し過ぎずに、引き出しが多い方が絶対にいいです。
多くの治療技術・概念・知識に触れるようにしましょうー!
まとめ
これから臨床を進めていく中で、セラピストとして成長していくためにしておきたい6つのことをお伝えしました。
- 臨床で「なぜ」という疑問を持ち続ける
- 学びを習慣化する
- 目指すべき分野や目標を見つける
- 信頼できる先輩をみつけ、相談するクセをつける
- 情報のアンテナを張りまくる
- 引き出しは多く持っておく
これらのことを意識して臨床を進めていってみて下さい♪( ´▽`)
最後までお読み頂きありがとうございました!