こんにちは!
トリガーポイント療法は痛み・痺れ治療に有効であり、臨床では腰椎ヘルニアなど様々な症状の原因が実はトリガーポイントによるものだったというケースが非常に多いということは以前の記事でもお伝えしました。
このトリガーポイントのリリースには虚血圧迫法の押圧が推奨されています。
ただ“トリガーポイント(硬結)を押す”というシンプルなアプローチですが、リリースの仕方によっては母指を痛めやすいというデメリットもあります。
私の知人の柔道整復師も接骨院勤務の新人の頃、とりあえず押圧をしまくって母指を痛めてしまい、今も母指が痛いとボヤいています。
どうも押圧の仕方が負担の掛かりすぎる無茶な方法だったみたいです。
この記事では私が臨床で実践している母指を痛めないコツについてお伝えしていきます。
>>さらに詳しく知りたい方は、「【厳選】理学・作業療法士向け転職エージェントおすすめ3選【登録・利用は全て無料】」をチェック!
母指に負担を掛ける押圧方法
まずは母指に負担を掛ける間違った方法をピックアップします。
関節名は略語で示しますので、下図で確認しておいて下さい。
MP関節屈曲位( + CM関節屈曲)
硬結部を捉えようとするあまり指先に力が入り、MP関節を過剰に屈曲するパターンです。
このパターンではMP関節部に痛みが出てきます。
同じ要領でCM関節にも力が入り屈曲位となることで、母指球部が疲労してしまいます。
私も以前は数人患者さんを診た後には、母指球部が疲労しパンパンになり痛くなった経験が多くありました。
母指IP関節屈曲位
このパターンも負担を掛けやすい使い方として多いパターンです。
硬結の部位によってはこの方法が有効な場合もありますが、やはりIP関節を痛めます。
知人の柔道整復師もこの指の使い方をしていたそうです。今でもIP関節の痛みを訴えています。
部位によっては仕方ないかもしれませんが、出来る限り避けたい使い方です。
母指に負担の少ない押圧方法
それでは私が臨床で実践している母指に負担の少ない押圧方法をご紹介します。
ポイントは4つです。
- 母指の中手骨–基節骨を一直線に保つ
- 指先に力を入れない
- 母指以外の4指で固定(外向きに向ける)
- 身体中心から押すイメージ
特に1つ目のポイント、母指の中手骨–基節骨を一直線に保つことは大切です。
この部分を一直線に保ち骨で押すイメージです。そうすると少ない力でより硬結の深部まで力を伝えることが出来ます。
そして4つ目のポイントである、指先で押すよりは身体中枢から押すイメージを持つことも重要です。
指先に力が入ることでこちらの緊張が伝わり、患者さん自身の筋緊張が高まりやすくなります。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
トリガーポイントは痛み・痺れのリハビリで非常に有用です。
しかし押圧する際に母指を痛めやすいということもあり、注意が必要です。
お伝えした負担の少ない押圧方法で、どんどんトリガーポイントをリリースしていってもらえればと思います。
さらに良い押圧方法などがあれば教えて頂ければと思います^ ^
最後までお読み頂きありがとうございました!